「オーディオはデジタルになって音が良くなる方に行かず、利便性を高める方向に行った。」これはパナソニックのテクニクスブランド復活を報じる新聞記事の一節である。
このことは補聴器にもピッタリと当てはまる。つまり、補聴器のサイズは驚く程小さくなったものの音質は必ずしも向上しなかった。
であるのに売れたのは、通常のオーディオ機器がデジタル化で誰もが驚く程音質が向上したからだろう。そのため、デジタル補聴器もアナログ補聴器より著しくよく聞こえると宣伝され、ユーザーもそれを信じてしまったと言える。
しかし、デジタル化の結果、補聴器の音は必ずしも向上しなかったというか、ある意味で悪化さえした。そのためアナログ補聴器は商品自体が大変少なくなった今でも根強い愛用者がある。
音質が改善されなかったのはデジタル化のせいではない、補聴器の音信号がどうあるべきかの解明ができなかったからである。しかし、時代の波に乗るにはデジタル化が必要だったので、デジタル回路に都合の良い手法で商品化し、デジタルだからよく聞こえると宣伝した。その結果、高価であるにも関わらずデジタル補聴器はよく売れた。
このような状況の中で自然発生的に生まれたのが集音器(この呼び方に私は異論を持っています、詳しくは
補聴器は医療機器ではない?をご覧下さい。)と呼ばれている商品である。集音器の殆どはアナログ方式であり、デジタル補聴器のように小さなものは少ないが、安価で音質が良い上に、よく聞こえる商品が多い。
デジタル方式だから音質の改善が出来ないという訳ではない。しかし、デジタルではアナログより改善が困難だろうとは想像できる。それは、アナログ回路の変更は容易で音質の変化を掴み易いが、デジタルの場合プログラムを適切に動かすだけでも骨が折れるので音質にまで注意が届き難いに違いないからだ。
また、音の問題は分かってないことが多く、この解明は容易ではない。例えば高級オーディオ機器なら、接続コードが違うだけでも音質が随分変わる。この原因はいろいろ解説されているものの本当のことは分かっていない。
尚、当社の
ホワイトイヤーは補聴器の音信号がどうあるべきかを解明して生まれた画期的な聞こえの商品です。
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